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「電気設備工事」といっても、規模に応じて役割が分担され仕事の内容も異なります。
大きな工事になれば、それぞれに役割を担う人が必要になります。
“現場施工”の仕事は、実際に工事現場で施工図という図面に従って、電線・ケーブルの配線や配管、機器・設備の設置を正確に行います。
施工を行うために必要な資格は、一般住宅などでは第二種電気工事士、ビルなど高圧電気設備の施工をする場所では、第一種電気工事士(低圧部分では、認定電気工事従事者でも可能)が必要になります。
電気工事は一定規模以上になると、施工技能者だけで工事を行うことが難しくなります。そのため施工計画や施工図を作成したり、工程管理、品質管理、安全管理などの管理業務が必要になってきます。
このように施工の監督・管理を行うのが“施工管理”の仕事です。
施工管理では電気設備が建物にきちんと設置され使えるようにするため、自ら作業するのではなく現場において施工技能者の工事を監督します。また、設計者や発注者との打合せを行い、設計・発注者の要望を工事に反映させていきます。
この仕事に必要な資格は、電気工事施工管理技士が必要で、資格取得すると一定水準以上の施工技術者として認定されます。工事全体を調整する監督の役割になります。
“設計”の仕事は、建物の設計図書(図面・仕様書などの書類)から、電気設備の設置場所や配線ルートを決めます。
ケーブルの太さ、受変電設備の容量、照明の種類と数、発電機や避雷設備、自動火災報知機、TV・通信設備、インターホン、映像・音響設備など、どのような電気設備が必要か、法律的にはどうか、技術的にはどうか、予算的にはどうか、使用者から見てどうか、発注者の意図どおりか、などを考慮して、設計していきます。
その設計で決まった内容を、現場施工を行う技能者や現場管理を行う技術者にわかるように、CADを使って設計図を作成します。
さらに現場で設計どおりに施工されているかを確認して、発注者へ報告する監理業務を行います。
電気工事の仕事を受注するには、工事費がどれくらいかかるかを発注者に示さなければなりません。発注者はその金額を他社のものと比較して、最終的にどの会社に依頼するかを決めるのです。
その工事費を示すための作業が“積算”です。
電気設備の設計図面から、それぞれの設備・材料の数量、配線や配管の長さなどを数え、施工に必要な人数の総計から労務費を計算、その他の費用などとともに集計し、その総計からどの程度の工事費がかかるかを算出します。高ければ受注できませんし、安ければ赤字になってしまうので、経験や感覚が問われる仕事です。
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